- スニーカーの経年劣化でソールのゴムが割れて、カッピカピでツルッツルに硬化したのって流石にもう寿命ですよね?
- 私の靴の寿命は平均して半年程度です。 外見は綺麗なのですが、インソールがすぐボロボロになってしまう…
- スニーカーの寿命って一般的にどれくらい?先日、かかとが限界まですりへっていたので捨てました。その靴は3年間ほど毎日履いていました。
お気に入りのスニーカーでも何年も履いているとだんだん劣化して寿命がきてしまいます。スニーカーの寿命はかかとやインソールのすり減り、加水分解などで決まります。靴の捨てどきを逃して履き続けていると突然靴底が剥がれたり…。
そこでこの記事では「スニーカーの寿命って何年なの?」そんな疑問に答えていきます。さらにスニーカーが劣化する原因や捨てどきから長持ちさせるコツまでまとめて解説します。
この記事を読むことでお気に入りのスニーカーを「キレイに」「長く」履くことができますよ。
スニーカーの寿命は3年ちょっと。もちろん履く頻度や使用方法にもよりますがお手入れやグッズの使用で少し劣化を抑えられます。
スニーカーの寿命はおおよそ3年〜5年
スニーカーの寿命は、一般的に約3〜5年と言われています。
寿命とは「このままでは履くことができない」「修理ができない」状態で、買い替えが必要なタイミングです。
修理ができない状態とは、例えば
- スニーカーの本体部分(アッパー)が破れた
- 中底に穴があいた
- ソールが修理不能
- カビが根強く、クリーニングしても落ちない
などです。
上記が「寿命」といわれる理由は、修理店での修繕ができない点にあります。なぜ修理店での修繕ができないのか、順番に詳しく説明いたします。
スニーカーの本体部分(アッパー)が破れた
スニーカーは通気性を良くする理由から、所々にメッシュ素材を使っています。このメッシュが破れた場合は、修理ができません。革靴であれば、破れた部分の内側に革をあてて縫うことができることもあります。
しかしメッシュ素材は、布をあてても「あてた感」がはっきり出るため、見た目が悪くなります。また革に比べてメッシュは破れやすいため、縫い込んでもそれほど強度がでません。メッシュが破れてしまった場合は、そのままの状態で履くか、残念ながら処分が必要になります。
中底に穴があいた
中底に穴があいた状態とは、靴の底が貫通した状態です。
要因としては
- ソールのすり減りから
- 靴の中からインソールがスレて穴があく場合
この2種類です。
中底に穴があくと水が浸透したり、地面に直接足が触れてしまうことから、靴本来の役割を果たすことができません。
穴をふさぐ修理はできたとしても、貫通した穴は「表面をふさぐ」のが目的です。そのため、見た目が改善されたとしても、靴の中には「くぼみ」が残ります。
靴専用の糊(のり)は水分に弱いのが弱点。外側がふさがれていても、足裏にかいたり汗による湿気で、水分が浸透すると、糊(のり)が剥がれやすくなってしまいます。
修理箇所を長期間保つのが難しく、穴が完全にあいてしまった場合は、修理に費用をかけても長く履き続けることはできません。
内側から穴があかないための対策は、インソールの交換など、靴の中を快適に保つことが必要です。
ソール(靴底)が修理不能
ソールには、歩行による「すり減り」があります。
修理店では、すり減った部分を平らに戻す「部分修理」が可能です。修理後は色味やデザインが、元々のデザインと多少変わるものの、履ける状態に戻すことは可能です。
しかし、ソールの修繕の中でも、経年劣化による「加水分解」が起こると、修理ができません。
というぐらい、加水分解はスニーカーの寿命に大きく関わります。
カビが根強く、クリーニングしても落ちない
カビの中でも黒カビは、カビの根が深く表面を落としても、カビの根本はなくなっていない場合があります。カビ取り専用の除菌をしても、落ちないぐらい汚れの程度がひどい場合は、元の状態に戻すことが困難です。
履き心地には問題ありませんが、カビが発生した靴は清潔感がなく、見た目も良くありません。クリーニング店でも対応できないほどの状態であれば、買い替えが必要なタイミングになります。
スニーカーの寿命はソールの加水分解と使い方で決まる
スニーカーは使用頻度が高いと、消耗が早く寿命も短くなります。
一方で、長い期間履かず下駄箱に入れっぱなしにしても、経年劣化が進み履けない状態になることもあるのです。
普段何気なく履いてるスニーカーは、実はとてもデリケートな物なのです。
ソールの加水分解は避けられない
スニーカーのソールには「ポリウレタン」が使われています。ポリウレタンは軽量でクッション性に優れているという理由から、スニーカーに適した素材なのです。
しかし、久しぶりに履こうと下駄箱から取り出したスニーカーのソールが、ボロボロになっていたことはありませんか。これは「加水分解」によるものです。
スニーカーのソールに使用されているポリウレタンが空気中の水分と結びつくことによって、ボロボロになってしまう現象です。通常加水分解は、製造直後から徐々に進行していき、3年〜5年のタイミングでボロボロと砕ける状態になります。これが、靴の寿命である3年〜5年の期間に大きく直結するわけです。
加水分解が起こると、元の状態に戻すことは不可能です。部分的に高さを戻したり、新しいソールを上から接着するこもできません。
なぜなら、一般的なソール修理は、靴本体とソール部材を糊(のり)で接着します。面と面が密着し、その間に糊(のり)が定着している状態であるため、歩行しても剥がれずに保てます。
しかし加水分解が起こると、接着できる平らな面がなくなるため、糊(のり)自体が定着せず、面と面が密着しません。加水分解は表面上ではなく、中身もボロボロになっているため、仮に表面に糊(のり)がついても、履いているうちに土台から砕けます。
毎日履くとはやく寿命がくる
毎日同じスニーカーを履くと、それだけ寿命も早くなります。
寿命につながる主な原因は上記で説明した4つ
- ソールのすり減り
- 本体部分(アッパー)の破れ
- 中敷きのすり減り
- 汚れやカビ
です。
靴を毎日履き続けることによって、4つの要素が同時に消耗します。毎日外出する人は特に、靴をローテーションして履くことをおすすめします。
靴をローテーションさせる理由は、最後の章「スニーカーを長持ちさせるには」で詳しく説明いたします。
靴に負担がかかる使い方
運動用の靴を想像していただくと、わかりやすいと思います。サッカーシューズやランニングシューズといった、普段から靴に負担のかかる使用用途では、普段履きする靴よりも消耗が早いですよね。
普段履いているスニーカーでは、ボールを蹴ったり走ったりはしないと思います。しかし、カカトを踏んで履いていたり、歩き方や体の歪みによって、靴に大きな負担がかかっている場合があります。
靴の本体部分が傾いてしまったり、歪んだお靴は元に戻すことができません。根本が改善されなければ、歪んだお靴にさらに負担がかかってきます。
普段から歩き方や体のバランスを整えることは、お気に入りの靴をキレイに長く履くことにも繋がります。
買い換える前に試す3つのこと
スニーカーの寿命を伸ばすには、修理や洗浄によってまだ履くことができます。お気に入りの靴で、まだ履きたいと思っているのであれば、一度方法がないか確認してみましょう。
中敷きのスレにはインソールの交換
靴にはもともと中敷きが付属されています。新品の靴でも、中敷だけ良い物に変える人もいるでしょう。
新品の靴でも中敷きを良いインソールにする理由は以下の通りです。
- 履き心地の良いものにしたいから
- 消臭機能があるものを選びたいから
- 汚れた時に取り替えられるように、あらかじめ変えておきたいから
- 外して洗えるので、インソールだけでも清潔に保ちたいから
清潔に保ちたいという理由や、スレた時に取り替えられるようにあらかじめ新しいものを入れておくこともできます。
中敷きを外すと、靴のソールと直結する面がでてきます。これを「中底」と呼びます。中敷きが足の摩擦やスレによって穴があき始め、靴本体の中底まで達すると修理ができません。
なぜなら中底は「製造工程」で作られる内部の土台部分だからです。初めの章でも解説しましたが、ふさぐことはできても、土台部分の交換はできないのです。修理が可能なのは、土台ではなく表面部分とイメージすると良いでしょう。
インソールは特に力のかかる親指部分からスレ始めるのが特徴です。
- 薄くなってきた
- スレて黒くなっている
このように感じた場合は、交換の目安になります。親指部分は普段見えない部分なので、定期的に靴の中を確認してみるのがおすすめです。
インソール選びのポイントはこちらの記事で詳しくまとめています。
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気になる汚れは洗って落とそう
泥やホコリで汚れた靴は、見た目が悪いのはもちろんですが
- 臭いがきつくなる
- カビが発生する
- 放置すると落ちなくなる
これらは靴にとって良い状態とは言えません。清潔感がない靴は印象が悪いですし、履いていても良い気分はしないですよね。
汚れ落としには
- ご自身での磨き・ケア
- クリーニング店への依頼
と汚れの程度によって選択肢が異なります。
ご自身で水洗いやブラッシングをしても「落ちない」「黒ずみが残る」といった場合は、クリーニング店への依頼が必要な強い汚れが付着している状態です。
修理可能か、修理店に相談してみる
修理が可能かどうかは、お靴の状態や形状によっても異なります。
一般的には
- 元々のデザインと変わる
- 色味が変わる
- 履き心地が変わる
- 重さが変わる
このような注意点があります。
ミスターミニットの「写真でカンタンお問い合わせ」は、スマホで画像を送るだけで、見積もりが取れます。見積もりのみの問い合わせであれば、料金はかかりません。
スマホさえあれば、空いた時間で気軽に利用できることがメリットです。また見積もりと同時に近くの店舗の案内や、目安となる納期もわかります。
修理ができないとわかれば、店舗に足を運ぶ手間が省けて、買い替えができます。お気に入りの靴を、後日履く予定のある靴であれば、修理にかかる日数の目安がわかるのは、ありがたいですよね。
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スニーカーを長持ちさせるには
スニーカーは日々の履き方やちょっとした気遣いで、キレイに長く履くことができます。上記で説明した「加水分解」による経年劣化は避けられませんが、取扱い次第で劣化を遅らせるこもできます。お気に入りの靴を、キレイに長く履くための習慣を身につけましょう。
保管方法の注意点
靴は通気性の良いところに保管しましょう。下駄箱は湿気が溜まりやすく、雑菌が増殖しやすい環境です。雑菌によるカビの発生や臭い、またソールの加水分解を進行させやすくなります。
常に通気性の良いところで保管ができない場合は、下駄箱を除湿する乾燥剤を入れたり、定期的に出してあげるのが、お靴のために大事な作業です。
>>失敗しない靴の保管方法はこちら
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毎日同じ靴を履かない
靴をローテーションして履くと、痛むスピードを抑えることができます。
上記でもお伝えした通り、靴の寿命には
- ソールのすり減り
- 本体部分(アッパー)の破れ
- 中敷きのすり減り
- 汚れやカビ
があります。
履く頻度が少なくなれば、それだけ消耗は遅くなります。また、履かない状態が2日ほど続くと、靴に染み込んだ汗や湿気が完全に乾かせます。
数日に1回履くサイクルでは下駄箱に保管する期間も短くなるので、ローテーションして履くメリットはたくさんあるのです。
きちんと靴の脱ぎ履きをする
靴をきちんと脱いだり履いたりすることは、面倒と思っている方も多いのでは?しかし、脱いだり履いたりする動作によって少しずつ靴にも負担がかかります。
脱ぐ際に、もうひとつの足を引っ掛けるように脱いだり、履くときにカカトを踏みつけたり。日々のちょっとした動作も靴には負担がかかり、良くありません。
めんどくさいと思っても習慣化すれば、気にならなくなるはずです。
正しい靴の履き方を5つのポイントはこちらの記事で解説しています。
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歩き方を見直す
歩行の際、体に歪みがあると体が無意識にバランスを取ります。靴底の減り方を見た時に、左右差がある場合は、体が無意識にバランスを取りながら歩いている証拠です。
靴の裏を普段見ることは少ないので、気づきづらい部分ではありますが、靴をキレイに長く履くためには、歩き方を見直すことも重要です。
正しい歩き方はこちらの記事で解説しています。
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まとめ
ここまで「スニーカーの寿命って何年なの?」そんな疑問に答えてきました。さらにスニーカーが劣化する原因や捨てどきから長持ちさせるコツまでまとめて解説しました。
スニーカーの寿命は加水分解で避けられないですが使い方は調整できます。。
- スニーカーの寿命はおおよそ3年〜5年
- スニーカーの加水分解は避けられないが、靴をローテーションしてはけば負担は軽減できる
- 買い換える前に①インソールの交換、②キレイに洗う、③修理店に相談
お気に入りのスニーカーを「キレイに」「長く」履くには少しのお手入れから。完全に壊れる前に始めてみるのがおすすめです。
今回の記事を参考にスニーカーのお手入れを始めて、お気に入りを長持ちさせてみませんか?