- 姿勢を良く歩くとよいというのをよく見かけますが、具体的にはどうしたらいいの?
- ウォーキングの姿勢について 大また、腕振り、足早、はできるのですが、「背筋を伸ばして」というのが、うまくできません。
- 最近、姿勢が悪くなったと思い、歩くときできるだけキレイに歩こうとがんばっています。他になにか意識する事があれば教えて!
歩く姿勢を見るとなんとなくその人がどんな状態か分かったりしますよね。背中が丸まってフラフラと歩いている周りから心配されたりなんてことも。
私は足から健康を支えるために、国立大学で足育(そくいく)の市民講座を開催してきました。そこで受講者の方から、キレイな歩き方やについて質問される事も多いです。
キレイな姿勢で日々歩きたい。ウォーキングの効果を少しでも向上させたい。
そんな疑問に答えるために、この記事では「正しい歩き方の5つのチェックポイント」として日々の歩きのチェックから効果的なウォーキングのポイントまでまとめて解説します。
キレイに、健康的に歩くために今から簡単にできる姿勢ポイントを5つにまとめました。
この記事を読めば「日々の歩きを少し意識する」ことで周囲からの印象が変わります。
ウォーキングの4つの効果
皆さんは普段の生活でウォーキングをすることはありますか?通勤・通学で歩くことはあっても、ウォーキングをするために時間を取ってウォーキングをするという方はあまりいないかもしれません。
では、ウォーキングにはどのような効果があるのでしょうか。
- 筋肉がつく・筋力を維持できる
- 消費カロリーが増えてダイエット効果がある
- エネルギー消費が増えることでぐっすり眠れる
- ストレスの解消にも役立つ
まず、ウォーキングを行うと、筋肉をつけることができます。「歩くだけで筋肉が付くの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、歩くだけでも主に下半身の筋肉をつけたり筋力の維持をしたりすることができます。
次に、ウォーキングにはダイエット効果があります。スポーツ選手でも減量で行うほど、ウォーキングにはダイエット効果があります。具体的にはカロリーを消費することができるという点がダイエットにつながっています。
さらに、ウォーキングをするとぐっすり眠れるという特徴もあります。ウォーキングを行うと、エネルギーを消費するため、いつもよりぐっすり眠ることができます。
最後に、ストレス解消効果もあります。運動を行うと、ストレスの解消につながることが分かっており、気分がスッキリすることもあります。ウォーキングは手軽に行うことができるうえ、そこまで大きな疲れが残ることもないので、ストレス解消方法として普段の生活に手軽に取り入れることができます。
簡単に紹介するだけでも、ウォーキングにはこれだけのメリットがあります。
キレイに見える「正しい歩き方」
ここからはキレイに見える「正しい」歩き方について紹介していきます。
自分の姿勢を分析することができたら、以下のポイントを意識して修正するようにしましょう。部分別に紹介を行っているので、普段の歩き方を見直しながら、1か所ずつ修正していけるようにしましょう。
キレイに見える「正しい歩き方」のチェックポイント
- 頭 |顎を引いて目線をあげよう
- 体幹|胸を張って背筋を伸ばす
- 腕 |肩の力を向いて肘を後ろに引く
- ひざ|ひざを伸ばして着地させる
- 足 |重心はかかとから母指球へ
悪い姿勢になっている部分がある際には、メモなどに残しておくと良いでしょう。
ウォーキングにおける悪い姿勢というのは、言い換えると「悪いクセ」です。普段の姿勢が崩れていると歩く姿勢にもそのクセは現れます。まずは意識してキレイにな姿勢を作ることから始めましょう。
>>正しい姿勢のチェックポイントはこちらの記事をどうぞ
頭|顎を引いて目線をあげよう
まずは頭と顎について確認していきます。
正しい姿勢でウォーキングを行う際には、頭が左右に揺れないように注意しましょう。左右へ大きく揺れてしまうと、全体のバランスが悪くなり、体に負担がかかってしまいます。
また、顎は上がりすぎないように注意しましょう。顎が上がりすぎると、体幹が丸まり、最終的には下半身へと、身体全体に影響が出てきます。頭が大きく動いたり顎が上がりすぎたりしている場合には意識して少し顎を引いてみてください。
万が一、呼吸などがつらくなって顎が上がったり頭が動いたりしている場合には、もう少し速度を落とすようにしましょう。ウォーキングは競歩ではないので、息が切れるほどスピードを出す必要はありません。
体幹|胸を張って背筋を伸ばす
次に体幹の部分を確認していきます。
まず、背中が曲がっていると、胸が丸まっている可能性があります。しっかりと胸を張り、同時に背中側の肩甲骨を中央へ引き寄せるように肩を開きます。このように意識することによって背筋が伸びるようになります。背中が曲がった状態ではなく、背筋を伸ばしたキレイな状態を保てるようにしましょう。
胸を張っているかどうか・背筋が伸びているかどうかは、ウォーキング時の姿勢にもかなり影響します。最初の姿勢確認でも気づきやすい部分でもあるので、簡単に修正することができます。
巻き肩のチェック方法と改善方法はこちらの記事をどうぞ。
腕|肩の力を向いて肘を後ろに引く
腕は力を入れずに肩の力を抜きます。肩に力が入っていると肩こりの原因となることもあるため、力を抜くことを意識してみてください。
また、肘を軽く曲げて後ろにもしっかりと引きます。肘を後ろに引くことで自然と腕の振りが大きくなります。
ウォーキングでは、徒歩に比べて腕を良く振るという印象を持っている方も多いですが、無理をする程引く必要もありません。適度に後ろ側へしっかりと腕を振り、快適に歩くことができるように調整をしましょう。
ひざ|ひざを伸ばして着地させる
ここからは下半身に移ります。まずは膝です。
膝は伸ばして着地させるようにしましょう。膝が曲がった状態で着地すると、歩幅が狭くなってしまいます。意識して歩行するのは大変かもしれませんが、徐々に正しい癖がついてくるので頑張ってみましょう。
足|重心はかかとから母指球へ
最後に足の裏です。足の裏は全体を一気につくのではなく、踵→つま先の順番に付いていくようにしましょう。
足裏全体を一気につけたりつま先からついたりしてしまうと、歩行のバランスが崩れるだけではなく、足全体にも負担がかかります。かかとから接地するように意識するだけで自然とキレイな重心移動が生まれます。
つま先からついていると、足首などの関節を痛めてしまうこともありますし、ウォーキングからランニングへ移行する際にも悪い癖を引き継いでしまうこともあります。しっかりとつま先を上に上げ、踵から着地するようにしましょう。
自分の歩き方をチェックしよう
自分の歩き方を確認することは、非常に重要です。
自分は大丈夫だと思っていても姿勢が悪いことがあり、客観的に確認することで気づける場合もあります。歩き方をチェックする方法としては、周りの方に確認してもらう方法や、スマホなどを立てかけて動画を撮影する方法があります。
いずれの方法でも良いですが、動画として残しておくと修正後と比較することができるので、自分の修正が正しいのかどうかを確認することができます。
重力に負けた姿勢してないですか?
皆さんはウォーキングをする際にどのような姿勢で歩いていますか?自分の歩く姿を見たことがあるという方は少ないかもしれませんが、適切な姿勢でウォーキングを行うとより効果的です。
悪いウォーキングの姿勢から紹介していきますので、周りの方に確認してもらったり自分で動画を撮ったりして確認してみましょう。
まず、ウォーキングの際に体の重さが支えきれなくなるとひざが曲がります。主に下半身の筋力低下が原因です。膝が曲がってしまうと、背中も曲がり、さらにアゴを突き出した姿勢になります。
知らず知らずのうちに歩く姿勢はこのように変化してしまいます。
姿勢が崩れると見た目の問題だけでなく身体の負担にもつながってしまいます。ここからは悪い姿勢で歩くことによる身体への影響を紹介していきます。
悪い姿勢はキレイに見えないだけじゃない。
悪い姿勢でウォーキングをすると、身体に負担がかかります。
例えば、膝の痛みや腰痛につながることがあります。身体の重さが支えられなくなり、膝が曲がると膝の負担が増えるので痛みが出ますし、背中が曲がると腰にも痛みが出るようになります。また、身体全体のバランスが崩れると、肩こり等、下半身以外の場所にも影響が出てきます。
このように、姿勢が悪いと見た目だけではなく、身体全体の不調にもつながってしまうことがあるので注意が必要です。
折角ウォーキングを行っているのに、身体に負担をかけてしまっては意味がありませんし、今後続けるためのモチベーションが維持できなくなってしまいます。、まずは姿勢を治すことを優先しても良いかもしれません。
ウォーキングなどの軽い運動のメリットはこちらの記事にまとめました。
より効果的なウォーキングのポイント
ここからは、ウォーキングの効果をより効果的な物にするための方法を紹介していきます。これらのポイントを抑えることで、ウォーキングの効果をさらに上げることができます。
正しい姿勢を身に付けることができたら、次は効率化するポイントにも着目していきましょう。
呼吸方法を身につけよう
まずは、呼吸法です。ウォーキングを行う際のオススメの呼吸法は、「腹式呼吸」です。
腹式呼吸は、その名の通り、おなかを膨らませて、腹圧を高めながら行う呼吸法です。特に難しい技術は必要ありませんが、意識しながらウォーキングを行わないとすぐに普通の呼吸に戻ってしまいます。おなかを膨らませながら呼吸を行うことを意識してウォーキングをしましょう。
腹式呼吸を行うことで、エネルギーの消費量が増えるので脂肪燃焼効果が期待できます。
歩く速さの目安
次は歩く速さです。一般的にウォーキングは「徒歩より早く」という印象があるかと思いますが、そこまで一生懸命に速くする必要はありません。
目安は、息が切れない程度に頑張るくらいで十分です。それ以上に辛い程スピードを上げてしまうと、ウォーキング自体を続けられないこともありますし、モチベーションの維持にもつながります。1日だけ行えばよいというものではなく、長く続ければ続けるほどウォーキングは効果があるので、自分が快適に歩くことができる速さで行うように心がけましょう。
スピードの目安としては、年齢や運動能力にもよりますが、約7km/hが良いとされています。7km/hと言われてもピンと来ないかもしれませんが、誰かとおしゃべりしながら歩けるくらいのスピードを意識してみてください。
どのタイミングで歩いたらいいの?
それでは、日々のどのタイミングでウォーキング行うのが一番良いのでしょうか。
これに関しては目的によって理想のタイミングは異なります。
まず、ダイエットを目的に行う場合には、食後が良いとされています。エネルギーが消費されやすく、最も燃焼効果があるからです。
ぐっすり寝たい方の場合は、寝る3時間くらい前が良いです。運動が終わって3時間ほどが経過すると、身体が落ち着いてくるので、そのタイミングで就寝するとスムーズに眠ることができ、ぐっすり眠れます。ただ、運動後に夕食を取ったり長時間の入浴をしたりする際には、もう少し遅らせたほうがスムーズに就寝することができる場合もあります。
毎日の健康のために行う場合は、主に朝が良いとされています。朝は一番エネルギーを利用することができるので、効率よく運動を行うことができます。しかし、夜に行ったからと言って、健康を維持できないということではありません。夜だとしても、毎日続けたほうが効果はあるので、時間が許す限りは行うように心がけましょう。
どれくらい歩いたらいいの?
最後は、ウォーキングを行う時間です。一般的には30分~1時間が理想的とされています。
私達人間の身体は、運動を始めて20分後くらいから脂肪の燃焼などが始まるとされており、ウォーキング時間がそれ以下だと効果が薄くなってしまいます。また、1時間以上行ってしまうと、単純に疲れてしまうということにもつながります。
ただ、先ほどの記載した通り、時間が無くても行った方が良いことは間違いありません。朝の10分でもやらないよりはかなり効果があるため、時間と相談しながら行っても問題ありません。
継続することが何より大切
ウォーキングは1日5時間やったから5日間やらなくても良いというものではありません。毎日続けることができれば一番効果があります。仕事との兼ね合いもあるかもしれませんが、朝の30分や、夜の食後30分など普段はくつろいでいる時間帯に少しだけ外に出てみるだけでも十分です。
序盤にお伝えした、姿勢も意識しながら行うようにしましょう。悪い姿勢で行っていると、折角時間を確保してウォーキングを続けていても効果が薄れてしますこともありますし身体に負担をかけてしまいます。まずは、周りの人や鏡、動画などを利用して自分のウォーキング姿勢を見直してみることから始めても良いかもしれません。
運動習慣を作るための方法はこちらの記事にまとめました。
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まとめ
ここまで「正しい歩き方の5つのチェックポイント」として日々の歩きのチェックから効果的なウォーキングのポイントまでまとめて解説しました。
歩く姿勢をキレイにするだけで自分の身体にかかる負担を軽くし、周りからの見た目の印象も変わります。ウォーキングに取り組んでいる方も、姿勢を修正することでより効果的です。
- 正しい歩き方のポイントは、①頭、②体幹、③腕、④ひざ、⑤足の5つ!
- 重力に負けずにキレイな姿勢をキープ
- 理想的な歩き方を身につけるためには毎日の継続が大切!
歩き方は長年のクセで作られた姿勢で、改善や予防にはコツコツ取り組むことが必要です。
今回の記事を参考に日常生活のちょっとした工夫で姿勢の乱れを改善し、姿勢美人なりませんか?